第4章 飼い主[ウィリアム]
『……そう……』
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少し落ち着いて
リビングに入ると
もう真夜中で、
は机に突っ伏して
寝ていた。
ダイニングテーブルには
が作った
ごはんが置かれていた。
毎晩どこにいるんですか…
あの男は誰ですか…
この料理は誰に
教えてもらったんですか…
浮かび上がる疑問に
嫌な答えしか導き出せないまま
黙々とそのごはんを食べた。
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次の日の晩
帰宅すると
がまだ帰っていなかった。
私は、今日、
が話をしてくれないなら
別れを切り出すつもりでいた。
妊娠もしていなかったし、
取るべき責任は
十分過ぎるほど取った。
この関係に愛がないと言うなら
早くに終わらせたい。
そう思ったからだ。
ガチャ…
『ただいまー!!
あれ?
ウィル帰ってたの~?
今日もちゃん
特製の晩御飯だよー♪』
普段通りの笑顔で
帰ってくる。
でも、私はこの笑顔に
不信感を抱かざるを得なかった。
「…ここに座りなさい。」
『…うん…?????
(なんだろ……
もしかして、プロポーズ!?!?///)』
「私の質問に
正直に答えなさい。」
『……うん…!!』
「昨晩、何処へいっていましたか?」
『昨晩…?
ど、何処にもいってない…;;;』
「嘘は止めなさい。
私は見たんですよ。
貴女が他の男性の車から
降りてくるところを。」