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[R18] 黒執事 (裏短編)

第2章 王子サマ[ソーマ]






私はこいつに
本当のことなんか
言ってたまるかと








唇を噛みしめる。








「あら?








どうしたの?








その顔。」








昨日より腫れ上がった
頬を指差して
男達と高笑いするミーナ。








私は身分ばかりを気にして
生きていくこいつが
嫌いでたまらない。







だけど、仕方ないじゃない。








ソーマ様は
私よりこいつがいいんだから。








『……これ以上、








ソーマ様やアグニ様を
苦しめないで。』







私はドアを開けて
入ろうとするミーナに
お願いした。








「嫌よ……








あんな我が儘王子のために








なんでそんなこと
しなきゃいけないの?」







そんな言い方……








まさかこいつ。







『ミーナ様…








まさかとは思いますけど、








アグニ様を騙したわけでは
ないですよね?』








いくら
最低な女でも
それはないと思いたい。







最初から
演技するつもりなんて…








「騙してないわよ、








あのときは
演技してやるつもりだった、








けど、
もうやーめた。ってだけ。」







悪女め。








「ミーナさぁん、








コイツなんなんですか?








俺たちの相手してくれんの?」








下品な男達が
ガヤガヤと騒ぎ出す。







「そうね……








それもいいかも…♪」








『……???』








ミーナは
私が協力すれば
必ず約束は守ると言って
私を屋敷へと招いた。








**








一週間後






カリー対決本番。








ソワソワしている男がいた。







その男の名は
ソーマ・アスマンカダール







この男は思い知らされたのだ。
自分の情けなさを。








セバスチャンの恐ろしい
説教によって。











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