第2章 王子サマ[ソーマ]
「助かります!!
ありがとう!!」
『けど、
王子はあれでいて
結構敏感です。
特に自分の使用人たちの
異変にはすぐ気づかれます。
バレるのも
おそらく時間の問題ですよ…』
「はい…わかっています。」
私はアグニ様の背中を
そっと見送ってから
ソーマ様の寝室へ戻った。
**
翌日も
ソーマ様は早くに
眠りにつかれた。
アグニ様はそれを
見計らって
外へと出ていった。
私がソーマ様の横で
明日の召し物を構えていると。
ガシッと手を掴まれた。
『えっ!??//
ソーマ様???//』
真剣な表情で
私をベッドに横たわりながら
見つめるソーマ様に
ドキドキがとまらなかった。
『起きてらっしゃ……』
「アグニは
毎晩どこへ行っているのだ。」
『…………ソーマ様…』
もう気づかれていたのですね。
さすがです。
でも、
『ソーマ様、アグニ様は
ミーナ様を探していらっしゃるのだと
思います。
何処かは分かりませんが。』
私はこう言うしかなかった。
「………
お前が嘘をついていることくらい
俺には分かるんだぞ。」
ソーマ様は少し悲しげな
顔をして
私の唇に手を触れた。
『っ……!!!/////
でも、言えません。
あの英国人の方々に
聞いてはいかがですか?』
冗談のつもりだったのに、
「そうか、
そんなこと
思い付かなかった!!」
と、足早に
応接室へと行ってしまった。
『はぁ……』