第11章 戦場 [バルド]
今までできなかったことを
沢山していこうな…。
『まだ気が早くない?
あと2、3年だよ?//』
口ではこんなことを言っているが
幸せそうにしている。
二人で今後のことについて
沢山話しながら
家に帰った。
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夕方
真っ赤に染まった
空を見上げながら
「じゃあ、行ってくるぜ?」
『はぁーい!
洗濯しながら待ってるね!』
大きく手を振りながら
子供のようにはしゃぐ。
俺は走った。
このときの俺は
幸せすぎて気づけなかった。
に近づく黒い影に。
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side
今日はとても幸せな日。
私の体が治ったら
もうバルドが
あんな無茶な仕事をする必要もない。
私のせいで
バルド死んじゃったら…
そう考える毎日が
苦しかった。
でも、あと3年我慢すればいいだけ。
それだけ。
『ふふっ、
子供は何人がいいかなぁ?』
洗濯物に話しかけながら
干していく。
あとはシーツだけ。
なんて思っていると、
ザッ、
背後から足音。
『バルド!?おかえっ……………』
早すぎる帰宅に
驚いて振り返ると
「ニィ……」
ニタッと笑う
不気味な男がいた。
『だっ、だれ!?
うっ……』
その男に気をとられていると
首に激痛がはしって
気絶してしまった。
もうひとり……?
バルド…ごめ…ん……
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バルドside
へへっ、喜ぶぞ~
寄り道して買った花を見ながらニヤける。