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[R18] 黒執事 (裏短編)

第11章 戦場 [バルド]






「バーカ。








薬もらいにいくんだよ。








もうそろそろ無くなるだろ?」








くしゃくしゃになった髪を
少し直しながら
照れるように喜ぶ。








『あ、うん……//








覚えてたんだね…//』









「当たり前だっつーの。」








優しくしたら
ギューッと甘えてくる。








二人で旨い飯を食って
身支度をする。








俺は敵に不意討ちをくらわないよう
少し変装をする。








彼女も久々のデートに張り切る。








**








村の外れから
村の中央にある病院に行く。








てくてくと
手を繋いで歩いていくと
段々、人が多くなってくる。








元々、人が苦手であるの
握る手がギュッと力強くなる。








俺は何も言わずに
それを握り返す。








俺がいれば大丈夫だ。








**








「うん。








大分調子が良くなっているね。







『本当ですか?//』










「うん。旦那さんも手伝ってくれてるみたいだし、









このまま無茶をしなかったら









あと2、3年で
完治するはずだからね?」







『本当に!?








やったー!








嬉しいですっ!!!!//』








少し騒がしい診察室から
がペコッと頭を下げて
出てくる。








『ありがとうございます。』








ガチャンと扉を閉めてから








こちらに
満面の笑みで向かってくる。








後から話を聞くと、
とんでもない朗報だった。







二人で
帰ってお祝いをしようと







色々買い物をする。








帰りにケーキを頼んで
また夕方取りに行くことにした。







(これでやっとと二人で









静かに暮らせる。)









俺がこんな良妻を持ちながら
こんな仕事をしている理由は
彼女の薬を買うためだった。








苦痛ではなかったが、
やっぱり彼女を不安にさせることは
辛かった。







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