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[R18] 黒執事 (裏短編)

第9章 死神より死神[葬儀屋]





**







彼女と別れて半年がたった。








この死神の世界にも
彼女の名は轟いていた。







「人間に凄腕がいる」とか、








「死神のような女だ。」とか。








それから、
少しして
仕事をするときがきた。







彼女の店の近くだ。








あまり気乗りしなかったが、








服務規程違反で、
処分中の小生は
指示に従うしかなかった。








**








仕事もスムーズに終わり、
帰ろうとしていたそのとき。







『アンダー…テイカー…??』








の声がした。








バッと振り向くと








いつも外に出ない彼女が
裸足で、雪のつもった
路地を歩いてきた。






『今まで無断で








どこにいた……』








小生は








彼女の殺気を感じとり、








そそくさと逃げた。








『おい、こら!!!!







待て!!!!』








当たり前のように
追いかけてくる彼女。







しかし、








800メートルほど走ったところで、








ドサッ








彼女はこけてしまった。







「っ~……






(あー、もうっ)








っ!?!?」








小生は彼女のそばに
駆け寄った。







『……








捕まえたッ!!』








彼女は肩で息をしながら
はっきりとそう言った。







小生が、頭に?を浮かべていると








『お前はアホか。








私の答えも聞かないで、








さっさと、行っちまいやがって。








私が……っ、








どれだけ、…どれだけ、』








ガシッと裾を掴んで
目に涙を貯める彼女。







小生はこのとき悟った。








あー、生まれ変わっても、








小生は彼女と結ばれるんだ…って。








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