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[R18] 黒執事 (裏短編)

第8章 白い人[アッシュ]





『ごめんなさい、
変なこと聞いてしまって、




気持ち悪かったですよね…;;』








彼女は急に態度を変えた私を見て
こんなことを思ってしまっていました。







私は慌てて







「いえ、!!!







私、あると思いますよ?








そういう恋だって。」







と言いました。








すると、彼女はにこりと笑って







ありがとうございます。







と言いました。







顔が赤いのが自分でも分かりました。







**







彼女はそれから
自分のポストに
宛名の分からない手紙を
書くようになりました。







"拝啓






私は今、パン屋で働いています。








あなたに会いたい。"







彼女がどうして
会ったこともない男が好きなのか
それが誰なのか分かりませんけど、







多分、そのまま手紙が入っていると
悲しむと思ったので
私がこっそり返事を書くことにしました。







そして、ポストへ。








"初めまして。








私もあなたに会いたい。







触れて抱き締めたい。"








そう書きました。








私の本心です。








手紙を出した次の日
彼女は必ずポストへやってきます。








けれど、
いつも、手紙をみると少し落ち込んだ様子に
なるんです。




別人が書いたものだと
気づいてしまっているのでしょうか…。





**





春のはじめごろから
始まった
私たちの文通も
夏を迎えました。





すこしの暑さを感じます。








彼女のパン屋は
中心街でも有名になり
沢山の客が訪れていました。








愚痴もこぼさず
せっせと働く彼女は
強くたくましいものです。








しかし、
客足が増えた喜びとは裏腹に
彼女の体はボロボロになっていきました。









そんな、ある日。








彼女は
いつもの場所へ、
ジャムやらリンゴやら、
少し足りなくなったものを
調達しに行きました。








ロンドンの中心から
少し離れた場所です。








私はずっと
彼女を見ていました。



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