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[R18] 黒執事 (裏短編)

第8章 白い人[アッシュ]






**








『えぇ!?








じゃあ、下りられなくなってたわけでは
ないんですかっ!?////』







「えぇ。







私は町を見渡していた
だけです。」







焦る彼女に
冷静に伝える私。







そうだとしても
何かおかしいシチュエーションでは
ありますが、







彼女は納得してくれたみたいなので
よかったです。







少し冗談話をしてから








『この辺りの方ではないですよね。』







他愛のない話をしました。







私から語られるそれは
ほとんど偽りでしたが、
彼女の語るそれは
嘘偽りない事実でした。







「…///」








ハァ…なんと切り出しましょうか。








なんだか、そわそわして
ティーカップを少し
握りしめました。







彼女には
まったく、焦りや
胸のたかなりなどはなく、







誰があんなことになっていても
こうなっていたのだろうなと
思い知らされます。







『急に話を変えてもいいですか?』








「え?、は、はい。」








突然そんなことを言い出す彼女に







こう答える私。







『み、見たこともない相手を








好きになるって…








あると思いますか?//…』








そう聞かれた。








「えっ…??」








彼女には好きな異性が
いるというのでしょうか。







『会ったことは…







あると思うんですけど、







あまりその時のことを
覚えてなくて…//』







………








失恋…でしょうか。







今まで見守ってきた分
とても悲しい気持ちになりました。







そんな存在に
気づけなかったことに
悔しさを感じました。







たくさんの負の感情が溢れるから、







彼女をそれで汚さないように
早々にさんのお宅を出ました。







「はぁ……」








肩を落とす私に気づいたのか、
一つ、パンをくれた。












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