• テキストサイズ

【リヴァイ】 Frozen 〜 Let It Go 〜

第2章 Do You Wanna Build a Snowman?




裏門から外に出ると、すでに雪はやみ、辺りはガラスのように朝日を反射していた。
一歩踏み出すと、積もった雪はレオノアのふくらはぎまで隠す。

よいしょ、よいしょ、と新雪に足跡を残しながら中庭を目指した。


雪のない季節には色とりどりの薔薇で彩られる、ローズガーデン。
レオノアとリヴァイにとっては秘密の花園で、よくここでかくれんぼをして遊んだ。

「静かだな」

レオノアは城を見上げた。

3階の一番端の窓が、リヴァイの部屋のはず。
しっかりとカーテンが閉じられているが、リヴァイの好きな青色だから間違いない。

一番見えやすい所に腰を落とし、辺りの雪をかき集めた。


「ッしょ、よいしょ」


砂の山を作るように雪を集めても、何かが違う。


オラフには短い足があった。
丸い胴体があった。
小さな胸があった。
いびつな形をした頭があった。

・・・いったい、どうやって作るのだろう。


そういえば、レオノアはリヴァイが雪だるまを作る姿を見たことが無かった。
どうしていたのか分からないが、いつも何もないところからいきなり出していた。

「どうやればいいんだろう・・・?」

小さな腕では、満足に雪玉を作ることすらできない。
手袋をはめていない手は、すぐに真っ赤になった。

それでも四苦八苦して、なんとか雪だるまもどきを作ってみる。

しかしそれは、顔と胴体の区別がつかない、ただの雪の塊となっていた。




/ 92ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp