【リヴァイ】 Frozen 〜 Let It Go 〜
第2章 Do You Wanna Build a Snowman?
“あっち行け”と初めてリヴァイに冷たくあしらわれたレオノア。
もう少しで涙が零れそうになりながら部屋に戻る階段まで来ると、急に何かを思い出したように顔を上げた。
「リヴァイ・・・あっちに行けって言ってた・・・」
天窓から見える、キラキラと輝く雪。
それを見つめて頬を赤く染める。
「てことは、ちゃんとあの部屋にいるんだ!」
あまりにも会えないし、声も聞こえなかったから、本当はどこか遠くへ行ってしまったのかと思った。
でも、このお城の中に、一緒にいる。
雪だるまを作ってもらえないなら、私が作ってあげればいいんだ。
そうしたら、外に出てきてくれるかもしれない。
レオノアは若草色のドレスを翻しながら、緩やかな螺旋階段を駆け降りた。
リヴァイの部屋は中庭に面している。
そこでオラフを作っていれば、きっと窓から見えるだろう。
もしかしたら、やっぱり一緒に作ると言って、部屋から出てきてくれるかもしれない。
「待ってて、リヴァイ!」
レオノアはその幼さから、兄が何故そこまで自分を遠ざけようとしているのか、その理由を考えることはなかった。
そして、その純粋さから、兄がいつかまた一緒に遊んでくれると信じて疑わなかった。
「雪だるまを作ろう!」
大好きなリヴァイのために。