• テキストサイズ

【リヴァイ】 Frozen 〜 Let It Go 〜

第2章 Do You Wanna Build a Snowman?





“あっち行け”と初めてリヴァイに冷たくあしらわれたレオノア。
もう少しで涙が零れそうになりながら部屋に戻る階段まで来ると、急に何かを思い出したように顔を上げた。


「リヴァイ・・・あっちに行けって言ってた・・・」


天窓から見える、キラキラと輝く雪。
それを見つめて頬を赤く染める。


「てことは、ちゃんとあの部屋にいるんだ!」


あまりにも会えないし、声も聞こえなかったから、本当はどこか遠くへ行ってしまったのかと思った。

でも、このお城の中に、一緒にいる。


雪だるまを作ってもらえないなら、私が作ってあげればいいんだ。
そうしたら、外に出てきてくれるかもしれない。

レオノアは若草色のドレスを翻しながら、緩やかな螺旋階段を駆け降りた。

リヴァイの部屋は中庭に面している。
そこでオラフを作っていれば、きっと窓から見えるだろう。
もしかしたら、やっぱり一緒に作ると言って、部屋から出てきてくれるかもしれない。


「待ってて、リヴァイ!」


レオノアはその幼さから、兄が何故そこまで自分を遠ざけようとしているのか、その理由を考えることはなかった。

そして、その純粋さから、兄がいつかまた一緒に遊んでくれると信じて疑わなかった。


「雪だるまを作ろう!」


大好きなリヴァイのために。



/ 92ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp