• テキストサイズ

【リヴァイ】 Frozen 〜 Let It Go 〜

第1章 Vuelie 〜語り継がれる愛〜





ドクン・・・ドクン・・・

心臓が強い音をたてる。





その美しい心を切り出せ

愛と恐れを込めて

冷たく輝く氷を切り出せ

凍った心を砕け




その少女を見た瞬間、あの歌の文句が蘇る。



「・・・・・・・・・」



青白い頰は、まるで氷のごとく。
可憐なその体をいまにも死神に捧げようとしているのか、母の腕の中でぐったりとしている。


そして、もう一人。




美しく力強い

危険で冷たい

氷の魔法




エレンは彼の姿を見た瞬間、先ほどから感じていた恐怖の根源を知る。



馬を中心として凍てつく、辺り一面。
飛散した氷の粒は、エレン達の足元をも凍らせていった。


馬を引く、王の懐にいる少年。
氷のような彼の三白眼を見た、その瞬間。




1人…10人…100人の屈強な男も太刀打ちできない、強大な力

美しくも危険な力



「・・・氷の心に気をつけろ・・・」



エレンの口から溢れていたのは、古くから伝わる歌の最後の歌詞。




出会ってはいけない人と、出会ってしまった。




本能が、エレンにそう訴えていた。





/ 92ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp