【リヴァイ】 Frozen 〜 Let It Go 〜
第1章 Vuelie 〜語り継がれる愛〜
「レオノア!」
なんとか受け止めるクッションを作ろうと雪を出したが、一瞬遅く。
鋭い氷の矢が、レオノアの額に当たった。
「ッ・・・!!」
小さな体が吹き飛ばされ、そばにあった雪山に激突する。
何が起こったのか、一瞬分からなかった。
急いでレオノアのもとへ駆け寄ると、糸が切れた操り人形のようにぐったりとして動かない。
「レオノア・・・! レオノア!」
抱き起こしたその体は、氷のように冷たかった。
意識はなく、氷の矢が当たった周辺の髪が白髪に変わっている。
「レオノア、目を開けろ!」
高い場所から落ちたせいではない。
自分の力が、レオノアをこんな目に遭わせてしまった。
今、妹にとても恐ろしいことが起きている。
「レオノア・・・!」
「・・・・・・・・・・・・」
死を迎えるかのように凍てついた、小さな体。
大切な存在を失うかもしれないという、大きな恐怖がリヴァイを襲った。
「誰か・・・! 誰か来てくれ!!」
誰でもいい・・・
どうか、妹を助けて欲しい。
意識のない妹を抱きしめるリヴァイを中心として、強い冷気と厚い氷がダンスホールを凍らせていった。