• テキストサイズ

scars[進撃の巨人]

第5章 お仕事



「ははは、なんだか長くなりそうだから、私は退散するとしよう」

苦笑いを浮かべ、私とハンジとのやり取りを見ていたエルヴィンが言う

あ、そうだ。
私は、エルヴィンに書類を届けに来たんだっけ

エルヴィンの声を聞き、本来の目的を思い出すと、私は持っていた書類をエルヴィンに渡した

「あ、これ、リヴァイ兵長から預かった書類です」

「お、すまない、ありがとう」

エルヴィンは、それを受けとると、じゃ、またと言い、部屋から去ってしまった


「じゃ、まずは巨人の生態について話すとしよう」

エルヴィンを見送ると、ハンジは嬉々として巨人のことについて話始めた










ーーーどれくらい経っただろう

生き生きとしながら話すハンジの言葉は、とても興味深いものだった

巨人はうなじを削ぎ落とすと絶命し、それ以外に倒す方法はない
また通常種とは違って、不規則な行動を起こす奇行種がいること

など、様々なことを教えてくれた

「あと、これは最近わかったことなんだけど、エレン・イェーガーって子がいてね、その子が巨人になることが出きるんだ」

「……エレン・イェーガー……?」

どこかで聞いたことがある名前だ
そう思い思考を巡らせると、先日リヴァイの部屋で出会った少年を思い出す

確か、エレンって名乗ってたっけ……

「彼が出す巨人が、また凄いんだぁ!壁の穴を塞いじゃうくらいだしね!」

まるで、自分が成した偉業のように雄弁に語る

私より若そうに見えたのに、そんな凄いことが出来るんだなぁ
リヴァイといい、人は見かけによらない

リヴァイとエレンの顔を、交互に思い浮かべながら、心の中で思う

私も何か手伝えたら良いのに……
このまま、ただ飯食わせてもらうのも、何だか申し訳無いし……

そう思い、ふと過った疑問をハンジに尋ねる事にした

「……ハンジさん、私でも巨人を倒すことは可能でしょうか?」

「えっ?サーヤちゃんが?」

意外な質問だったのだろう、ハンジはうーんっと唸りながら、頭をかいた

「普通ならさ、巨人と戦うためには訓練が必要なんだよねー」

「訓練……ですか」
/ 36ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp