第5章 お仕事
どのくらい経っただろう
リヴァイが読んで、サインした物を私が纏める
この流れ作業にも、だいぶ飽きてきた
ちらっとリヴァイの方に目をやると、また新たな書類の山が机に出来ていた
終わりが見えない……
「リヴァイさん、少し休憩しませんか?」
「……そうだな」
リヴァイが自室の時計に目をやると、いつの間にか12時を回っていた
私はふーっと、溜め息を吐くと、両手を上に上げ背中を伸ばした
リヴァイさんは、何時もこんな事を一人でやっているのか……
終わらない書類の山を見ながら、素直に感心する
それだけじゃない、エルヴィンから聞いた話では、ここ調査兵団トップの実力者で、人類最強の男と呼ばれている
「コーヒーでも、淹れるか」
そうリヴァイは言うと、立ち上がり、キッチンへと消えていく
見た目は、小さくて華奢に見えるのに、どうやって巨人を倒しているのだろう
まぁ、あの鋭い眼光で睨まれたら、巨人でもおっかないか
心の中で笑うと、キッチンからコーヒーカップを持ったリヴァイが顔を出した
その一つを私の机に置くと、彼はコーヒーを啜りながら、また書類に目を通し始めていた
休憩するんじゃ………
そう言おうと思ったが、リヴァイから話しかけるなオーラが出ており、彼だけ仕事をさせるのは申し訳無いので、渋々私も仕事を再開する
リヴァイが置いていったコーヒーを啜ると、彼はコーヒーを淹れるのも一流だということを知った