第5章 お仕事
扉を開けると、眉間に皺を寄せ、苛ついているであろうリヴァイが壁に背を預けて、立っていた
「あ、すみません……待たせてしまって」
にへらっと私が笑っていると、リヴァイは私の目の前まで歩いてきた
途端、右足に激痛が走る
「………いっ!」
「遅ぇ……何時まで待たせる気だ、クソ女」
蹴られたーーーと理解するには、リヴァイの行動はあまりにも速すぎた
蹴られた拍子に、私は尻餅をつく
「だっ……だからって、蹴ることないでしょ!蹴ること!」
「……ふんっ」
声を荒げる私を無視して、リヴァイはすたすたと歩いていってしまった
なんて男だ
口も悪けりゃ、暴力まで、こんなやつが兵長なんて世も末だ
心の中で悪態をつくと、私は付いた砂埃を払い、渋々リヴァイの後を追った