• テキストサイズ

scars[進撃の巨人]

第4章 新しい生活



「ここだ」

リヴァイが足を止めた先は、エルヴィンが居た部屋と似たような扉の前だった

ここは宿舎……なのだろう
先程まで居た場所と比べ、今は人気がない

それでも、廊下で何人かとすれ違うと、皆必ずリヴァイに挨拶をしていた
その度にリヴァイは、あぁと軽く返事をするだけで、すたすたと歩みを止めない

流石、兵長様だ

どれだけ凄いのかは、わからないが、すれ違う度に、切望と尊厳を抱いた視線を、各々リヴァイに向けていたら、私でもリヴァイは凄い人なのだとわかる

「入れ」

短く言われ、リヴァイについて部屋に入った

簡素なベットに、お粗末な机と椅子
上々とは言えないが、無いよりましだ

リヴァイはそのまま一直線に中まで進むと、慣れた様子で窓を開けた
途端、見えなかった埃が日に照らされ、キラキラと宙を舞う

あ……意外に汚い

「……汚ねぇ、おい!掃除するぞ」

「えっ?」

「え?じゃ、ねぇ……。隣の部屋がこんな汚ねぇとは、予想外だ」

隣の部屋………?

私の疑問に答える前に、リヴァイはそれだけ言い残すと、一度部屋を出た
慌ててリヴァイを追うと、直ぐ左側の扉に入っていく

もしかして、リヴァイは隣に住んでるんだろうか?

その疑問を解消すべく、リヴァイが入っていった部屋を軽くノックすると、ゆっくりと扉を開けた
/ 36ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp