第3章 Days to be past
「どう?いる?」
「ううん…居ない…」
かれこれ一時間は探している。
マリーも疲れただろうに。
ま、私が背負っているから疲れは大分とれたと思うが…
どうしてか降りたがらない。
コミュニケーション障害な所を見ると外にはあまり出ていなさそうだ。
体力はそれほど無いのだろう。
私はマリーに話しかけた。
「少し休憩するか?」
「うん、結衣ちゃん探しっぱなしだし私背負ってもらってるもんね…。ごめんね…」
そんなに素直に謝られては愚痴なんて言えなくなってしまう。
私は適当にベンチにマリーを下ろし、私は隣に座る。
「マリー、喉乾いてない?」
「うん、カラカラ…」
なら、ベンチのとなりに自動販売機がある。
「ん。」
私は適当にオレンジジュースを手渡した。
マリーはプルタブを開けるのに悪戦苦闘していた。
ぷしゅ
「ほれ。」
そう言って渡すと
「ありがとう!」と屈託の無い笑顔で言われた。
どこまで純粋なんだ、この子は。
「…マリー?」
と、
名前を呼ぶ声が聞こえた。