第9章 猫かぶり時々ツンデレ 《イナGO 狩屋》
そのとき、階段を降りているときだった。
狩屋「おい、待てよ!」
と、狩屋くんの声がして私は振り返った。
星楽「あれ?狩屋くんが引き止めるなんて、珍しいじゃないか。
どうした?あ、もしかして好きな子でも教えてくれるのかい?」
私は落ち込んでいることがバレないように、明るく振る舞った。
狩屋「…俺より美月さんって、全然わかりやすいと思うんだけど。
で?なんでそんな悲しそうな顔してたワケ?」
!!バレていた、だと?
星楽「な、何言ってるんだい?私はいたって普通だが?」
そう言うと、狩屋くんは笑い出し
狩屋「あはは、噛んでるし。なんか、いつもと立場が逆になったカンジ。
…そこまで言うなら、俺の気になってる奴ってゆーの、教えてあげよっか?」
星楽「おー、本当か!嬉しいな~」
ああ、もう心臓がうるさい。……不安が募っていくばかりだ。
狩屋「おまえだよ。美月さん。」
………は?