第5章 幼なじみって 《Free! 橘 真琴》
今日は練習が休みだ。
そんな放課後、私はなぜかわからないけど遥に呼ばれた。
遥から話しかけられるなんて珍しい…。
とりあえず、屋上のプールサイドに行くことになった。
星楽「で、遥はどんな用件?」
すると、遥は私の目をまっすぐ見て、
遥「星楽は、真琴が好きなんだろ…?」
星楽「!!??」
驚いた。
だって遥は水泳しか頭にないと思ってたから。
星楽「そ、そうだけど…どうして?」
遥「俺達は何年の付き合いだと思ってるんだ。それぐらい見てればわかる。」
そうか…遥も気づいてたんだ。
遥「真琴に伝えなくていいのか?」
星楽「うん…いいの。どうせ叶わないし、もう諦めようと思って…」
すると遥は少し黙ってから
遥「星楽が決めた事だし、俺は何も言う権利はない。
だけど、それで本当にいいのか?」
と、言った。
星楽「そ、それは…」
遥「後悔しないのか?」
後悔しないと言えば嘘になる。
けど、叶わない恋なら伝えない方がいいに決まってる。
遥「伝えないで後悔するのと、伝えてから後悔するのなら、
伝えてから後悔する方がいいんじゃないか?」
星楽「!!」
そ、うだ…
せめて、私の気持ちだけでも真琴に知ってほしい……。
星楽「遥っ、ありがとう!私、真琴に伝えてくるっ!」
すると遥は優しく笑って、
遥「ああ、行ってこい。」
と、言ってくれた。
遥のおかげで伝えようと思えた。
本当にありがとう。
私は走って真琴を探した。