第1章 大好きでした 《黒バス 青峰》
1月のある日、私は誠凛高校へ行くことを決めた。
大輝とも、さつきとも違う高校だ。
大輝と一緒だと、私はたぶん諦められないから。
そして私は、高校に行くと同時に1人暮らしを始める。
今のままじゃ誠凛にはちょっと遠いからね。
それに家も大輝とさつきとお隣りどうしだから、またすぐに会ってしまう。
これでは、自分にけじめをつけるために高校も変えたのに意味がない。
大輝とさつきは同じ高校へ行くらしい。
私も誘われたが、まだ悩んでいるということにした。
誠凛に行くと言ったら、さつきは“私もそこに行く!”と言う可能性がある。
私が帝光に行くと言ったときもそうだったから。
正直に言うと、さつきと大輝が同じ高校でよかったと思う。
さつきなら…さつきにならきっと大輝を救える。
だから、どうか大輝がまたバスケを楽しくできますように。
どうか大輝が幸せになれますように……。