第13章 生まれ変わったらまた、君に出会いたい《H×H クラピカ》
ビルの屋上に着き、夕日も もう少しで全部沈みそう。
風が気持ちいい。
いい景色で、ロマンチックなとき__普通なら、いい雰囲気で恋人たちは
幸せになれるんだろうな…
そんな事を思いながら、口を開く。
星楽「…私ね、クラピカの事 すっごくすっごく大好きだよ!!」
そう言うと、クラピカは驚いてから すぐに嬉しそうに笑った。
星楽「でもね、クラピカとは付き合えないんだ。」
すると、嬉しそうな表情は 悲しそうな表情に変わり
クラピカ「ど、どうしてなんだ?」
と、私に問い掛けてきた。
そんな表情しないで___
そう思いながら、私は無言でパーカーを脱いだ。
肩には、蜘蛛の刺繍に 団員番号が刻まれている____
クラピカの目が、緋色に変わる。
クラピカ「まさか…」
星楽「うん、ゴメンね。私さ___蜘蛛の一員なんだ。」
するとクラピカは、私の胸ぐらを掴み
クラピカ「なぜ!!どうして!!なんでお前らは!!私達を滅ぼした!
お前らに、心は無いのか!?」
そう言われても、無理は無いだろう。
私達のせいで、クラピカは友人や家族を失ったのだから。
私に___泣く資格なんて無い。
星楽「…今までは、殺しに躊躇なんて無かった。もちろん クルタ族を
滅ぼしたときもね。」
なるべくいつも通りにニコッと笑いながら言う。
そのせいか、クラピカはもっと怒りを増したようだ。
星楽「…だけどクラピカ、貴方に出会ってから考え方が変わったの。
滅ぼされた方は、一生覚えてるんだよね。恨まれて当然だよ。貴方の大切な
ものを 私達は全部奪ってしまったんだから。」
クラピカの目をまっすぐ見て そう言うと、クラピカの私の胸ぐらを
掴む手の力が 弱まった気がした。