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【合同企画】 その駅の名は

第2章 コンビニへ


実渕と根武谷のやりとりを尻目に尚も進むと住宅街へと出た。灯りの点いている家もあれば消えている家もある。細い路地があちこちに伸びており、下手に足を踏み入れると迷子になりそうだ。

「うわーなんか迷路みたいで面白そー!」

「勝手な行動は慎め小太郎。それにしても……人のいる気配がしないのは何故だ」

今にも飛び出して行きそうな葉山を窘めつつ赤司は周囲を伺う。静寂の中にまたチリンと鈴の鳴るような音がした。

「もう寝てんじゃねーのかどこん家も」

「永吉の言うことももっともだが…それにしては灯りの点いている家が多いのは不自然だ。正確な時間がわからないから何とも言えないが人がいるにしては静か過ぎる……」

どの家もカーテンが閉じられており中を伺うことはできないが、灯りの点いていない家はもとより点いている家からも生活音が全くしない。辺りはシンと静まり返っていて、聞こえてくるのは四人の会話と足音だけだった。

「とりあえずコンビニへ急ぎましょう。そうすれば何かわかるはずよ」

実渕の提案に頷いて、四人は足を速めた。
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