第1章 憧れのプレイヤー
「え?!」
さっきまで机に向かって
バスケ誌を熱心に読んでいたのに
驚いたような声をあげ、
体をくるりと回して立ち上がり、
本から目線を俺にうつした。
「涼太!!」
「うお!ちょ、危な…!」
そしたら、涼音は
俺を押し倒す形で抱きついてきた
なんだなんだ!?
突然のことで俺が
呆気にとられていると
涼音は嬉しそうに
「まさか涼太が真剣に
何かをするなんて!
しかもそれがバスケって!」
少し…じゃないな、
かなり彼女は興奮していた。
妹なりに兄のことを
心配してくれていたのだろうか