第3章 さりげない優しさ
ディスプレイをみると
涼太からだった。
「あ、もしもし?どーし…」
「涼音!?いなくて焦ったよ!
しかも男と2人でごはんなんて!
俺、晩御飯まだ何も作ってないから
いってもいい?」
ピーンと声が響く。
涼太声大きいよ!
「えー!ちょっとまってて!
…あのーテツくん?」
「あ、いいですよ」
どうやら聞こえているようだ。
テツくんはクスクスと笑っている。
「涼太声大きいよ!いいって!
じゃぁ、先に入ってるね?
あ、私とテツくんの分もよろしくね!
今日給料の日でしょ~」
ちょっと可愛くおねだりしてみた。
どうやら効果があったらしい。