第12章 心の拠り所
だから青峰っちと付き合ってるって
聞いたとき、びっくりしたっス。
やっぱり俺の目が届かないとこは
危ないっスね。
「はぁ…」
ため息ばっかりだ。
どうせ告白されるなら
涼音にされたい。
そう思うってことは
俺は兄として失格だな。
「ごめん、涼音」
俺は教室の窓から夕焼けに
照らされたグラウンドを見ながら
そう呟いた。
「俺は涼音が一番っス」
どんな女の子よりも…ね。
「でもさすがに笑うなってのは
ひどいっスね(笑)」
モデルは笑顔が一番っスよ!
まぁ、俺の本当の笑顔を見るのは
…涼音だけでいい。