第10章 決意
試合があった日。
その日の試合では無冠の五将の
一人である木吉鉄平さんは
この間の試合で帝光中バスケ部一軍に
こてんぱんにやられてしまった。
でも、木吉さんのバスケは好きだ。
木吉さんは最後まで諦めなかった
なにがあっても笑顔で。
辛かっただろう。
年下にこてんぱんにされるのは。
それでも彼は笑っていた。
チームメイトの支えとなった。
「あの…赤司くん」
「どうしたんだい?」
「ちょっと用事があるから
先帰っててほしいんだけど…」
本当はいけないってわかってる。
彼らにとって私は有害としか
ならないことも。
でも私は…