第8章 最初で最後の楽しい思い出
「少しだけな、行っておいで」
ぽんぽんと赤司くんが
優しい手つきで私の頭をなでる。
「…っ、あ、ありがとう…」
「おい!ときめいてんじゃねーよ!
赤司も人の女誘惑すんじゃねーよ!」
そう言って私の頭にあった手を
大輝は振り払った。
「青峰には関係ない」
「関係大ありだよ!」
「まぁまぁ、落ち着いて!」
また始まった…
なんでこの2人こうも仲が悪いんだろ…
てゆか私が止めても効果なし!(泣)
「だいたいなぁー!俺はなー!
…っぶ!誰だおいコラァァァ!」
大輝は言い返してる途中で
砂浜に倒れ込んだ。
その持ち前の反射神経か
なにかで顔面が地につくことは
まぬがれた。