第8章 最初で最後の楽しい思い出
私がファスナーを下げたとき
赤司くんは顔をそむけ、
大輝と涼太は目をまん丸にして
私をみている。
「や、やっぱり似合わないよね…
そんなに見ないでって…え?」
大輝は私と向き合うようにして
ファスナーをあげた。
「ちょ、なんでまたあげるの!?」
「…他の男に見せるの禁止な」
そういって大輝は目を逸らした。
あれ?
「大輝、顔赤いよ…?」
そんな大輝をみて私までつられて
赤くなる。
「うるせー、なんだって
こんなの着てくんだよ…」
「う…やっぱり似合わなかった?」
「ばか、逆だ逆
もー言わねー」
やっぱり大輝顔赤い。
ってゆか、逆って…
似合ってるってこと?
やばい…恥ずかしい!