第2章 月島 蛍
箱の中の紙を勢いよく取った。
『3番か…』
3番、3番…
黒板を確認した。
『げっ!』
自分の番号は教卓の目の前の席だった。
ついてないな、と思いながらも
皆が終わるのも待つ。
そして月島君の番になって、彼が席を立った。
すると、一言。
月「今日でお別れじゃん。物貸さなくていいし、
肩の荷が降りたよ。」
私は月島君にべーとか言ったりしてたけど、
なんだろ。少し違和感。
月「23番…」
23番…えっ!?
廊下の窓際の一番後ろ。
私とは凄く離れてる。
嘘でしょ…
本物最悪。ついてないな。
荷物を移動するが、足が重くて歩く気になれない。
月「そんな落ち込む事ないって。」
月島君と離れちゃったから
なんて言えるはずもない。
『だって教卓の真ん前だもんっ!』
なんでこんなに強がっちゃうんだろ。
素直になれない。