第2章 月島 蛍
それからは彼ともよく喋るし、
彼は嫌々しくだけれど、物の貸し借りもするようになった。
好きな人とこんなに接する事が出来るのは
凄く幸せな事なんだろうな。
そう感じながら日は過ぎていった。
いざ、席替えの時となると、やっぱり悲しい。
神様お願い。また月島君と隣にならせて。
そんな事を願ったって、無駄な事は分かってる。
それでも隣になりたかった。
あの人が好きだから…
月「っ…!」
月島君から呼ばれ、びっくりしたが、彼は
呆れた顔で
月「君さ、ぼーっとしすぎじゃない?だからすぐ物忘れす
るんだよ。」
そんな馬鹿にした様な言い方さえも
私にとっては全てが宝物。
『あっ、ごめんなさい。』
月「謝んなくてもいいよ。」
そんな会話をしながら
運命のくじ引きの時間になった。