第5章 つわはすで三角関係?
何だかんだと時間が経って、もうすぐディープな時間になろうとしてる。友人は何も言わないけど、ここはそろそろ空気を読もう。
友達「次ここ行こ!」
つわ「えーまじかw」
結局、今日は全然話せなかったな…
ってそんなつもりで来たんじゃないけど。もう忘れなきゃ。
「あ、じゃあ私そろそろ行くね」
友達「え、そう?」
「うん、後は二人でごゆっくりw」
友達「ちょっとやめてよw」
あ……やば、泣きそう。
「じゃね…」
友達「うん、ばいばーい」
二人の顔を見れずに、私はいつもよりも早歩きでその場を去る。今は二人からうんと距離を取りたくて。歩けるところまでひたすら、無我夢中で歩いた。
そして海の見える堤防沿いの夜景に、自然と脚が止まった。
"こんな景色を、あいつと見たかったな…"
そんなこと考えたら、今日ずっと閉じ込めていた想いと今日まで何もできなかった自分の悔しさが、涙になってぼろぼろと流れ出てた。
「はすお……っ」
こんなに想ってたのに…こんなに好きだったのに…どうしてだろう。どうして私じゃなかったんだろう。何度考えても、この現状は変わらないけれど。