• テキストサイズ

【実況者】短編・中編集め

第5章 つわはすで三角関係?


?「おい、木条真弓!」
「!」

いよいよ幻聴まで聞こえてきたのだろうか。背後から聞き慣れた声が、私の名前を偉そうに呼んでる気がする。

でも泣き顔を見られたくなくて、振り向かずにいた。

「な、なんでここにいんの…」

つわ「俺は………腹減ってんのにパンケーキ勧めてくる奴とか、初対面で助手席乗ってくる奴とか、口数多くてベラベラひとりで話してる奴とか、そんなんよりも…」

今のって、あの友人を指しているんだろうか。

つわ「俺の好きなパンケーキがロイホのだって知ってて、人のことばっか優先して、黙って見てるふりしてすげぇ不機嫌そうな…」

そこから急に声がしなくなって、振り向いた私。でもその視界が暗くなるのと同時に、身体があったかさに包まれる。

つわ「…幼馴染みの方が合ってんだよ」
「!」

私を抱き締める彼は、低く枯れたその声で耳元に呟いた。

「なっなんで…あの子は…っ」

嗚咽混じりで言いたいことが全然言えない。

つわ「はあ?何言ってんだよ、お前に会えるから来たんだっつーの」

そしてその腕に力を込めて彼は言う。

つわ「これからはパンケーキ一緒に食べんのも、助手席乗っていいのもお前だけ…

……遅くなってごめん」



そして何年もずっと幼馴染みだった私たちは、今日変わっていく…
/ 122ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp