第16章 あろまほっとで天敵
そういえば、先生が他の生徒に手伝わしているのを見たことがない。女もそうだが、男ですらだ。
もしかすると、私だけなのか…?
自分だけという言葉は、私を優越感に浸らせ、天狗にもした。女生徒からの支持が熱い、あろま先生だからこそ。
あろ「おい、手が動いてないぞ」
「!」
あろ「珍しいな、お前がぼーっとしてるなんて」
「べっ、別にしてませんよ…」
あろ「気を付けろよ?結構危険な薬なんだから」
「…分かってますよ」
昨日の放課後、先生にみっちり仕込まれましたから。
そんなに心配してくれるなんて…と私はにやけそうになっていた。