第6章 お試し
連絡先をを交換してからは、直接会えない時は司とはメールやラインをしたり電話で話をしてた。
司は結構マメな人だってことがわかった。
ラインは既読ですぐ返さないと機嫌が悪くなり、結局電話がかかってくる。
見るのが遅くても電話がかかってくる。
電話に出られないと、出た時に文句を言われたり怒られたりする。
そこらはちょっとめんどくさいけど、
それを上回る気遣いと優しさが、毎日のやり取りやたまに会った時にしっかり感じられる。
つくしは本当にいい人に好かれてたんだなと思う時がある。
ほぼ毎週金曜日には司の車で送ってもらってた。
門限までは街に遊びに行ったり、司の家で過ごすこともあるけど。
土日も二人の予定が合えばデートみたいなことをしてた。
まあ、もう、デートだよね。
司の態度から自分がつくしの身代わりと感じることは皆無だった。
私の嫌がることは一切してこないし初対面の頃のトゲトゲしさがなくなって、落ち着いた大人の男性になってきたように思えた。
そういうところはさすがに道明寺家のお坊ちゃんなんだよな。