第6章 お試し
その日は一日中ぼーっとしてた。
司のキスにやられて疲れた感じ。
司もその日はぼーっとしてたって後で聞いた。
あの後は西門さん達に誘われても、そのまま家に帰ったとか。
私は昼休みにすぐにつくしに報告した。
つ「え?道明寺ったら陽南にそんなことしてたんだ。
陽南大丈夫?嫌じゃなかった?」
陽「校内いうのがちょっと抵抗あったけど。
キス自体は、ん、まあ。特に…。
そんなもんかなって。」
つ「ふーん、陽南って落ち着いてるね。大人みたい。」
陽「落ち着いてないよ。
心臓のドキドキはすごかったんだから。
今後のことを思うとちょっと怖い。
私、キスより先はまだしたことないし。」
つ「私も…。」
陽「つくしと花沢さんは?」
つ「まあね、ぼちぼちってとこかな。
花沢類とは島でキスしたけど、それ以降は会って話をするくらいだよ。
毎日会うわけでもないしね。
キスもそれきりしてないな。
一緒にいるだけで嬉しいんだ。
落ち着くっていうか。」
陽「そっか。つくしがいいんならいいと思うよ。
一緒にいて落ち着くっていい関係だと思うよ。
って熟年夫婦みたいだね。」
つ「陽南!失礼だって!」
陽「あはは。ごめんごめん。」