第4章 衝突
私は力が抜けてヘナヘナと地面に座り込んでしまった。
陽「こ、怖かった…」
つ「陽南!!口、大丈夫?ほんとにごめん。」
つくしが泣きながら抱きついてくる。
陽「つくしは謝ることないよ。
私が勝手にやったことなんだから。」
安心したら涙がさらに出てくる。
花「陽南ちゃん大丈夫?すごかったよ。
司のあんな態度、見たことない。
まさか引き下がると思ってなかった。
陽南ちゃんの気持ちが伝わったのかな。
それにしてもあんたは牧野以上かもね。
なんなの牧野の一族って。
道明寺を調教できるのか?」
ポンと花沢さんの手が私の頭に置かれる。
陽「花沢さんたら。
うちは猛獣使いの家系ってこと?
なんですかそれ。」
こんな状況でもあははと三人からやっと笑い声が漏れる。
花「牧野、また明日改めて司にちゃんと謝ろう。」
つ「うん。そうだね。」
そのまま道明寺さんは部屋に帰ったようだ。
三人で傷の手当をした後に、花沢さんとつくしは花沢さんの部屋へ行った。
私は別の部屋を与えてもらった。
一人になれて返ってよかった気がする。
それにしても改めて思う。
道明寺さんは怖かった。
父以外の男の人に殴られたのって初めてかも。
でもあれ以上道明寺さんが暴れたら取り返しがつかないことが起きそうに思えたから。
考えるより先に行動していた。
短い期間のうちに私はF4という存在が大好きになってたし。
この素敵な関係を壊したくないって思ったから。
でも最後のあの道明寺さんの表情が心に引っかかっていた。
心臓がギュって締め付けられるような表情だったな。
大丈夫かな、道明寺さん。