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花より男子 〜つくしの従姉妹の物語〜

第4章 衝突


陽「これ以上つくしや花沢さんを殴っても何も変わりません。
もちろん私を殴っても。
道明寺さん、あなたがどんどん辛くなるだけです。
殴っても罵ってもつくしの気持ちも変わらない。
道明寺さんの気持ちも晴れない。
殴る数だけどんどん心がどす黒く染まっていくだけ。」

道「うるせえ、俺に意見するなんて生意気なんだよ。
この田舎のクソ女が!
とっとと広島に帰れ!」

花「陽南ちゃん、もういいよ。
こうなったら司の好きにさせるしかないって。
今までだって誰も司を止められなかったんだ。」

陽「ううん、誰かが道明寺さんを止めないと。
道明寺さんがどんどん闇に包まれていく気がするんです。
そんな道明寺さんは私は嫌なんです。
素敵なF4が壊れるも嫌なんです。」

道「てめえ、何が言いたいんだよ、ああ?」
冷めた目で道明寺さんにすごまれる。
でも怯んでる場合じゃない。

陽「道明寺さん、怒りや憎しみに任せて、気に入らない人を殴る気持ちはよくわかります。
でももうやめませんか?
これ以上は道明寺さんのためにもなりません。
花沢さんとの関係も壊れると思うし。
道明寺さんは辛くて納得はいかないとは思うけど。
今までは誰も道明寺さんを止めなかったのかもしれません。
でも、今は、私が止めたい。
これ以上道明寺さんが辛くなるのを見たくないから…。
お願いします!もうやめてください!」
一気に言い切った私は肩で息をしていた。そして涙が溢れていた。

恐怖もあるけどなんか道明寺さんのやり場のない気持ちが気の毒になってしまって。
道明寺さんにまた殴られてもいい気もしてた。
これ以上花沢さんやつくしを傷つける道明寺さんを見たくない一心だった。

道「ふん!なんだよ。お前は何様なんだよ。
やめりゃいいんだろ。やめりゃ。」
さっきまでの怒りに狂ったような目の道明寺さんではなくなった。
道「ああ、俺だって牧野と類とのことは薄々気づいてたさ。
でもなあ、ここであからさまに裏切られるとは思わなかった。それが許せねえんだ!」
そう言い捨てると道明寺さんは一人で建物に入っていった。
そういう道明寺さんはとても悲しい目をしていた。
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