第4章 吸血衝動
「な、なんスか!?紫原っち!いつもノックしてから入って言ったのに…。」
「あれ~?そんな事言ってたっけ?」
「言ったっスよ!!」
黄瀬ちんは、俺の言葉にすぐ反論する。てか、覚えてないんだけど~…。酷いっスよ…と何故かショックを受けて縮こまる黄瀬ちん。
俺、何か悪い事でもしたワケ?そんな事、気にしても仕方ないし~…早速聞いてみようかな~。
「ねぇ~…黄瀬ちん。血の匂いしない女の子って、いるの~?」
「へ?あぁ~、癒貴っちの事っスね。そうっスよ!匂いが全くしないっス!」
癒貴…聞いた事ない名前だし~…。癒貴ちんでいいか~…。てか、誰だし~?黄瀬ちんが、何々っちって付けた時点で、その子何者かな~?
「癒貴ちゃんね。その子は、何者なんだい?」
「あ、俺らと同じ吸血鬼っスよ!」
黄瀬ちんからとんでもない発言を聞いた気がする。俺も室ちんも流石に動きが止まる。
「黄瀬ちん、ついに頭も壊れたの~?」
「壊れてないっス!正常っスよ!!てか、頭もって、どういう事っスか!?」
「でも、【女】の吸血鬼は初めてだ。というか、常識外じゃないか?」
室ちんの言うとおり。【女】の吸血鬼って今まで存在してなかったから、それが常識となったんだよね~…。てか、今頃【女】の吸血鬼が現れたって、どういう事だし~?
「まぁ~…とりあえず、黄瀬ちん。特徴教えてよ~。」
「嫌っス!」
俺が黄瀬ちんに、頼んだら即答された。流石に、ムカついたから黄瀬ちんの頭をガシッと掴む。
「捻り潰す…。」
「わ、分かったっスから!掴まないでほしいっス!痛いから!!」
黄瀬ちんは、この後俺と室ちんに特徴を教えて貰った。気になるし~…美味しかったら、俺のモノにしちゃお~と…。