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吸血鬼VS吸血鬼【黒子のバスケ】

第4章 吸血衝動


「別に、僕はただ単に彼女の血を飲んだだけだ。まぁ…覚醒してしまった事には少々驚いたけどね。」

赤司がそんな事を言っているが、驚いている様子はない。覚醒…と呟くように言う大翔。やがて、その意味が分かったのか先程よりも険しい表情を浮かべる大翔。

大翔は、チラ…と横目で癒貴の様子をみる。癒貴は、苦しそうに声を出しながら頭を抑えつけている。

「………吸血衝動って、ヤツか……。」

「よく知ってるね。君は、普通の人間だろ?それに、いずれか彼女はこうなっていたさ。それが早いか遅いかの問題だ。」

赤司は、また大翔に感心を持つ。大翔は、当たり前だ…と言葉を漏らしながら、再び赤司の方を見る。大翔の瞳は、ギラギラと輝いている。

「大体は、吸血鬼の事知ってる。知っててコイツと接触ている。勿論、いずれ…こうなる事も分かっていた。だがな…コイツを傷つけるなら話は別だ。吸血鬼さんよ?」

赤司は黙って大翔の話を聞いていた。それでも赤司は余裕そうにしていた。やがては、苦しんでいる癒貴の方を見て、クスと笑い言った。

「残念だけど、今日はここまでのようだ。君の血は、極上だ。他の吸血鬼にも気をつけろよ。それじゃあ、また会おうか…癒貴。」

赤司は、2人に背を向けて歩き始め姿を消した。赤司が姿を消した同時に、大翔は癒貴に近づく。癒貴は、身体は震え吸血衝動を抑えていた。
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