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吸血鬼VS吸血鬼【黒子のバスケ】

第4章 吸血衝動


突然と私の頭上からそんな声が聞こえて為、驚きながらも見る。目の前には、赤い髪の男子。いつの間に…?と思わず疑う。

しかし、この男子は私を知っているような口調だった。けど、私はこの男子を知らない。

「僕は、赤司征十朗だ。君は、吸血鬼だね?」

赤司がそんな事言ってた為、私の心臓がドキリッ!と跳ね上がる。赤司は、私と同じ高さの目線まで腰を下ろす。警戒が最も高くなってしまって、瞳孔が細くなり彼を見る。同じように、赤司も瞳孔が細くなった。

やはり、赤司も吸血鬼だ。その時、赤司が私の両手首を掴む。物凄い力だった。恐らく私を逃がさない為だと思われる。振り解こうにも、まず不可能だった。

「なるほど、こんな近くにいても全く血の匂いがしない。だから、他の吸血鬼共も分からないのか…。」

「だからなんだって言うの?!放してよッ!!」

必死に振り解こうとするが、何も変わらない。普通の人間の男なら簡単に逃げられるが、今回は相手が悪かった。赤司は、微動だにしない。

そして、赤司は私の耳元で囁く。

「何を言ってる?今日から君は、僕のモノだ。」

「…っ…誰が、アンタのモノになるかッ!」

私は、赤司に吼えるがそれでも赤司には何も効果がない。赤司は、そのまま私の首元に顔を埋める。まさか…と思った時には既に遅かった。

赤司の鋭い2本の牙が、私の首筋に刺さる。鈍い痛みが首筋中心から全身へと渡る。赤司が、私の血を飲み始める。それと同時に、私の心臓が大きくドクンッ!と鳴り出す。
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