第5章 5話
私は2人に散々いじられた後教室に部活用のメニュー表を忘れていたのに気付きそれを取りに戻っていた、
ガタッ
教室の椅子が動く音がして反射的に私はその教室の扉の前て背を低くして息を潜め中の様子を伺った。
「……気に食わねんだよ。」
聞き覚えのある誰かの怒鳴り声が教室に静かに反響していた。
「お前はいつもいつも涼しい顔しやがって。何でもそうだライオンは小蝿ごときに興味はありませんてか??!!」
…あの声は雰囲気こそ違うが逢沢君の声だった。
逢沢「俺がこんなに頑張ってやっとあいつが振り向いてくれたと思ったのに…マジで目障りなんだよお前!!」
彼の怒り狂った怒声を聞くのは初めてでそれまで以上に私は彼の事が怖くなった。
逢沢「お前もバスケ部も最近調子乗りすぎなんだよ。あぁ、そうだお前んとこの女子マネ。桃井ちゃんスタイルいーし顔も可愛い、遊び甲斐がありそうだわ。」
私は思わず痺れを切らして扉を開けようとした時だった。
私「んっ!!??」
腕を引っ張られ後ろに倒れこんだ。顔を上げたら大きな日焼け男が私の口を押さえ、腕を掴んでいた。
青峰「もうちょっと静かにしとけよ。終わったら俺がぶちのめしてやるからそれまで我慢な。」
青峰くんしか見えていなかったがよく周りを見れば黄瀬くん、緑間くん、紫原くんがいた。
ただしあいつはいなかった。
青峰「赤司もやなやつだわ、本当呆れちゃうぜ。」
緑間「しかし、これが1番丸く収まる方法なのだよ。」
紫原「あ〜、みどちんお菓子食べてい〜い〜?」
黄瀬「紫っちここで食べないで欲しいっす!!あーあー、俺の制服がまいう棒まみれになるっす!!」
紫原「うるさいな〜も〜。」
緑間「静かにしろ!!」
彼らが騒いでいたせいで中の会話が全く聞こえなかった。
だが先程から聞こえていた机や椅子の動く音は鳴り止んで逢沢くん以外の別の声が聞こえ始めた。
「…お前の言い分はこれで終わりか?」
声の主はこの大男を従える赤司だ。
逢沢「はっ、まだ聞きてぇーのか??」
赤司「そうだな、幾らでも聞いてあげよう。ただし、俺は暇ではないのでな簡潔に話してもらえるとありがたい。」
逢沢くんを挑発するように聞こえた。私は中の様子が気になって仕方ない。
逢沢「バスケって足痛めたら試合は出れねんだよな??ってどのスポーツもそうか。」