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厄介な天帝さん

第5章 5話


(楓side)

あの日からは少しだけ逢沢くんの事が怖くなっていた。がそれ以上に赤司の言ってたことが気がかりでそっちの方が私には1番重要な事だった。それ以外は余り気にしてなかった。

だから、逢沢くんが浮気をして気を引こうとしてる事を敢えて無視していた。
逢沢くんの浮気相手はバトミントン部の副部長の子だそうだ。
これはさつきちゃん情報。
さつきちゃんやみっちゃんは私の事を親身になって心配してくれる。

桃井「かえでちゃん!!また逢沢くんが!!」
新井「楓!!」
私「みっちゃん、さつきちゃん。…どうしたの?」

最近はさつきちゃんとみっちゃんの切羽詰まった顔をよく見る気がする。

新井「楓はどうしてそんなに冷静でいられるの!!逢沢くんて彼氏でしょ!?」

みっちゃんの言うことはごもっとも。彼氏の浮気なんて異常事態なはずなのに1番異常なのは私だった。

桃井「かえでちゃんはいつっもこうだよね〜。私達親友がこんなに心配してるっていうのに。」

私「ごめんね。でも、自分でも不思議なぐらい今とても落ち着いてる。」

新井「はー、まぁ、楓がそういうなら私達も気にしない。」

私「それよりバスケ部でしょ??また備品が盗まれたりボールが破けてたんでしょ??」

そう。つい先週の帰りで黒子くんから聞いて初めて知った話だった。赤司からは何も聞かされてなかった。

桃井&新井「うん。」

桃井「でもね、赤司くんがこの事は大したことじゃないから他の部に漏らすなって。」

新井「きっと赤司くんも犯人はわかってるんだろうけど敢えて言わないのはその人の為を思っての事なんだと思う。」

桃井「も〜青峰くんは我慢の限界でさっきも大暴れしてて止めるのがたいへんだったの!!」

青峰くんは1番バスケにたいする思いが強い分仲間やバスケ関係にはいつも敏感だ。キセキ達もそうだけど赤司は大丈夫なんだろうか。

私「赤司は何かされてない??」

新井&桃井「え??」

私「何どーしたの?」

2人して私をニヤニヤして見つめていた。

桃井「赤司くんが何かされるのは絶対ないよ〜。」

私「でも、もし万が一」

新井「あー、楓も罪な女ねー!!」
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