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厄介な天帝さん

第4章 4話


それからというもの、登下校は逢沢くんと一緒の日が増えた。だから学校に噂になるのも時間の問題だった。

今日も一緒に登校していると今日は珍しい人が私達に声をかけてくれた。

「あー、えっと確か赤司の幼馴染のー・・・」

私「山吹です!!おはようございます虹村さん!!」

虹村「そーだったか、おはよ。今日は赤司と一緒じゃないんだなぁ。」

私「そーですね。…その代わりに今日は…」
逢沢「彼氏と仲良く登校中ってわけです!!噂は聞いてます、初めまして虹村さん逢沢敬太です!」
虹村「ほー。お前彼氏いたんか!しかもテニス部の新部長かよろしくな逢沢!」

虹村さんとは赤司と下校が被った時に数回だけ一緒に帰ったことがある。
中々熱い人ではあるけど周りをよく見ていて面倒見がいいお兄ちゃんのような人だ。赤司や青峰くんに絶大な信頼を置かれていた。
赤司はそんな虹村さんを尊敬していてバスケ部の話をさせるとよく虹村さんの話もしてくれたから私もよく知っていた。

虹村「そういや山吹、お前さ赤司と喧嘩でもしたんか?」

私「え?何でそうなるんですか?」

虹村「いやー、最近練習のメニューがいつも同じらしくて他の奴らから赤司がおかしいと苦情?が俺んとこにきてんの」

そういえば虹村さん以外にもそんな話を青峰くんから聞いた気がした。
彼は、
青峰「お前らさ本当にわかりにくいようでわかりやすいよな、特に赤司はすぐに行動に出てしまうからな!!笑笑」

その時はあまりにも言葉の意味がわからなさ過ぎていたけど、今思えばそういう事として捉えるべきだったのだろう。

虹村「まぁ人の事に口挟んでる余裕とか俺にはないが周りに迷惑かけんなよ。」

そういうと私の頭をぽんぽんと撫でて3年の校舎に入って行った。

逢沢「へぇー・・・」
私「何、どうしたの??」
逢沢「いや、何でもないよ。」

…逢沢くんが言った言葉は私の耳に入らなかったがきっと彼が赤司の事をよく思ってない事と関係してくることだと私にはわかっていた。敢えて無視していたのは私の落ち度だったのかもしれない。

逢沢「赤司はちょっと目障りすぎだろ。」

聞こえていたけど聞こえないふりをしていた。
彼があいつにちょっかいなんて出すわけないと思っていたから。
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