第1章 はじまりの種
「ありがとうございました。」
白「気をつけて。」
そう言って白哉は瞬歩で消えていった。
そして桜は考えた。
「死神…ねぇ。」
もし自分が死神になったらどうなるのか。
親元を離れてひとりで瀞霊廷に。
「……むり。」
私はお父さんとお母さんを失ったら……。
もう 使い物にならなくなる。
でも…自分でもわかる。
自分には霊圧があることくらい。
「白哉さん ごめんなさい。
たしかに霊圧はあります…。」
わかってたんだ。
自分がここにいるべき人じゃないってこと。
自分は死神になるべき人なんだってことも。
でも自分にはむり。
親元を離れることもできなくて。
それに男の人も無理になった。
「……私はどうすればいいんだろう…。」
そうこう考えてるうちに家に着いた。
「「おかえり!桜!」」
「ただいま!」
これが家族で過ごす最後の日になるとは…。
桜は思ってもいなかった。