第5章 将来の花と太陽
「……………………。」
桜は声がでなかった。
青年が綺麗すぎて かっこよすぎて。
今までにない感情に押しつぶされそうになって。
心臓が異常に動いて。
「……なに? このかんじ。」
青年はまだ星を見ていて。
そんな青年を桜は見ていて。
目が離せなかった。
どうして今夜は月が綺麗なのか。
この青年のために今日の月はあるのではないか。
桜は思わずそう思ってしまった。
帰らなきゃいけない。
でもまだここにいたい。
あの青年を見ていたかった。
初めてだったから。
こんなにも 人のことを知りたいと思ったのは。
そして青年の家から声がした。
?「一護!
星ばっか見てないで早く寝ろよ!! 」