第4章 美しい芽
「……よしっ!!」
バタン……。
といって閉まる扉。
サッサッサッ……。
と言う音を響かせる廊下。
周りは何故か静か。
コンコン……
「水瀬 桜です。」
山「はいれ。」
キィー……。
扉が開く音。
扉が開いた方向からは眩しいほどの光がさす。
その光のせいで桜の姿は見えない。
バタン……。
そして扉が閉まる。
山「よくぞ参った水瀬 桜。
…………隊長羽織がよく似合っておる。」
「ありがとうございます。」
白「…………桜……なのか?」
「はい 白哉さん。桜です。」
部屋にいる全隊長格の目に入ったのは桜の姿。
その姿はもともと美しかった花が咲き誇りさらに美しくなったような姿。
いつも結んでいたふつうのヘアゴムは外してあり髪は降ろされている状態。
前髪は三つ編みになって横に流している。
そしてその三つ編みを留めるためにつけているヘアピンは真っ白の花の形。
死覇装は斜めに切られていて細い足が伸びている。
斜めに切られているが斜めの長いほうが膝ぐらいの長さ。
そして背中には 二十 の文字が書かれた隊長羽織。
着ているのではなく肩にかけている。
冬「すげぇ…………。」
まるで童話の世界のプリンセス。
白い肌に黄色の髪の毛。
丸い瞳に長く細い足。
女なら誰もが憧れる姿で桜は就任式にのぞんだ。
山「これから先 その格好で隊長としてやっていくことになるが……。」
「把握済みです。この姿でやっていきます。」
山「ならばよい。
ではこれから就任式を始める。」
総隊長の言葉と同時に全隊長 副隊長が並ぶ。
その中にはもちろん一角の姿もあった。
山「水瀬 桜。
貴様にはこれから二十番隊の隊長として護廷十三隊の仕事に励んでもらう。
…………文句はないな?」
「ありません。この水瀬 桜
命ある限り護廷十三隊として任務に努めます。」
山「では これから貴様は二十番隊の隊長。
それでよいな?」
「はいっ!」
山「今ここに二十番隊の隊長が誕生した!!
文句があるものは直接 桜にいえ!!」
……ここに二十番隊誕生。