第21章 蝶の奪還 episode4
ルキアの胸には穴が開き、
その中から小さなものがでできた。
藍染「…驚いたな、こんな小さなものが崩玉…。」
崩玉が藍染の手にわたると、
ルキアの胸に開いた穴がふさがっていく。
崩玉を取り出すことでルキアが死ぬということではなかった。
「……無傷で人の中にあるものを取り出すなんて…。」
藍染「さすが、浦原喜助だ。しかし……」
藍染はルキアの首を掴み持ち上げる。
そして……
藍染「残念だが、君はもう用済みだ。
殺せ、ギン。」
「…待って……!やめて!」
桜は自身にかけられた縛道を霊圧で跳ね飛ばす。
そしてルキアのほうに走り出したが、
東仙「縛道の六十三『鎖条鎖縛』」
「ッ‼」
東仙の縛道によってまたも捉えられてしまう。
藍染「おや、私の縛道を破るとは。
まだ君にそのような力が残っていたのか。」
藍染は桜をあざ笑うかのように見る。
一護や恋次、一角は白蝶のサークルの中で、
回復中であり、身動きが取れない。
「おねがい、やめてッ!」
藍染はふっと笑うと、
藍染「やれ、ギン」
市丸「やれやれ、射殺せ『神槍』」
市丸の斬魄刀が、ルキアをめがけて
目にも止まらぬ速さで伸びていく。
「ルキアッ‼‼」
その時だった、
ヒュンッ……
という音とともにルキアが藍染の手から消えた。
一護「な……」
ルキアはある人物に抱えられて藍染の後ろにいた。
その、ある人物とは……
ルキア「に、兄様……!」