第21章 蝶の奪還 episode4
「一護に手は出させない……‼」
そう言うと桜は一護をゆっくりと寝かせ、
色蝶の能力を解放する。
緑蝶で、一護と恋次、一角を囲み
そこに白蝶を発動させる。
すると、緑蝶の中にいる一護と恋次、一角は
傷が少しずつ回復していく。
藍染「久しぶりだね、
君とこうして向かい合っているのは。」
「……あの時以来……ですね……。」
桜の手は恐怖で震えている。
こうして1対1で藍染と向かい合っていると、
あの悪夢のことを思い出す。
しかし……
「もう、あの頃のあたしとは違う。」
桜は斬魄刀を構える。
藍染は笑いながら斬魄刀を抜く。
桜は全神経を集中させていた
……はずだった…………。
藍染「君は私を斬ることはできないよ。」
いつの間にか桜の目の前に広がる光景は
藍染の不気味な笑みと空に変わっていた。
そして気づく。
藍染に押し倒されている状態であることを。
「どうしてッ…!」
藍染「縛道の六十一『六杖光牢』」
ガンッ‼
桜の体を藍染の鬼道が拘束する。
桜は手も足も出ない状態になってしまう。
藍染「やれやれ、前にも言っただろう?
私は自分の愛しい女性を斬るなんてことはできないからね。」
その言葉にかすかに意識のある一角が反応する。
一角「自分で……斬れない……?」
藍染「ああ、君たちはまだ知らないね。
あの時の本当の出来事を。」
一角「どういうことだよ……」
恋次「……まさか……」
藍染はまたしても不気味な笑いを浮かべ、
一護たちのほうに向きなおる。
藍染「さあ、2年前と今回の事件の
答え合わせをしていこうか。」