第21章 蝶の奪還　episode4

始解した恋次の蛇尾丸が藍染を襲う。

しかし……


ゴシャア……‼


藍染はそれを素手で止める。




藍染「やれやれ、私の水瀬くんが怪我をするじゃないか。」




そして、蛇尾丸は藍染にちぎられ
恋次は瞬歩で移動した藍染の攻撃をかわすことができず肩を斬りつけられその場に崩れ落ちる。

しかし、ルキアだけは放さずに……。




藍染「最後だ、朽木ルキアをおいてさがれ阿散井恋次。」




先ほど斬りつけられた一角は
傷のせいで立つことができない。




ルキア「ま…待ってください藍染隊長、私が……ッ」




恋次「……断る…。」




ルキア「恋次ッ‼」




恋次「……放さねえぞ……」




恋次の脳裏にはあの時の光景が浮かぶ。


ルキアとともに死神になると誓って
霊術院に入学してから少し経った頃……

ルキアが朽木家に養子として入ることが決まり、
霊術院を出ていったとき。

どうすればいいかとルキアに聞かれた時、
行くな、なんて言えずに
行って来いよとしか言えなかった。

悲しげな顔をして俺の手を離して立ち去ったルキア。


ずっとずっと後悔していた。


あの時、放していなければ……

やっと霊術院を卒業して配属希望を出した隊は
朽木白哉のいる６番隊。

ずっとずっとルキアの背中を追っていた。


もう…もう…あんな思いは……




恋次「…誰が放すかよ……バカ野郎…‼」




藍染「そうか、残念だ。」




「やめて、お願い‼」




藍染は笑いながら斬魄刀を振り下ろす。


ガッ!




一護「ずいぶんルキア重そうじゃねえか、
手伝いに来てやったぜ恋次‼」




一護は藍染の攻撃を受け止める。

そして、藍染の腕の中で涙目になっている桜を見る。




一護「…なに桜を泣かせてんだてめえ……。」




「一護ッ……。」