第21章 蝶の奪還 episode4
白哉side
一護が卍解を習得して、
白哉と卍解同士で交戦していた一護。
お互い血まみれになりながら、
最後の刃を交えた。
白哉「知りたがっていたな、私がルキアを殺す理由を。」
血を流しながら、白哉は話す。
白哉「罪あるものは裁く。
それが掟だからだ。
わが朽木家は四大貴族の一つ。
我らが掟を守らずして誰が掟を守るのだ。」
そういって振り向いた白哉。
しかし……
一護「悪い…やっぱ俺にはわからねえや。
俺が…俺がもしあんたの立場だったら、
やっぱり俺は掟と戦うと思う。」
そうか。
やつの敵は初めから私ではない。
やつは最初から
尸魂界の掟そのものと戦っていたのか。
似ている。
その奔放さが疎ましかった、志波海燕に。
きっとこいつがもしあの場面にいたのなら…
私が桜を手に欠けたあの場面にいたら……
こいつは迷いなく桜を信じるのだろう。
隊長という立場。
桜を育てたという使命感。
反逆者は殺すという尸魂界の掟。
その責任と掟に私は負けた。
もし今、あの時に戻れるのなら……
白哉「…黒崎一護。
私の刃は…貴様の奔放さに砕かれた。
私はもはや、ルキアを追わぬ。」
白哉「この勝負、貴様の勝ちだ。」
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白哉「この勝負、貴様の勝ちだ」
そう言って白哉はいなくなった。
一護「勝った……?
……勝ったぞ……。」
一護「俺の勝ちだ!!」
そういって、空を見上げた瞬間
一護は急なめまいに襲われる。
一護「…あ…立ってんの限界だ…桜……」
桜の名を呼び、後ろに倒れた瞬間…
ゴンッ‼
何かが一護の頭にぶつかった。
?「ご、ごめん黒崎君‼
受け止めようとしたんだけど……」
一護「井上!?」
その後ろには石田、茶渡、岩鷲の姿が。
一護「お前ら無事だったんだな、良かった。」
一護がそういうと、
織姫は目に涙をためる。
織姫「ごめんね、黒崎君守ってあげられなくて…」
一護「…ありがとう井上……。」